2010年03月30日

生活保護費詐取した男は人気占い師…「キタの父」のがめつい素顔(産経新聞)

 働けないはずの生活保護受給者の正体は有名な占い師だった−。生活保護費をだまし取ったとして、大阪市西成区の占い師、井上時弘被告(63)が詐欺容疑で逮捕、起訴された。大阪府警西成署によると、井上被告は大阪市に「目が不自由で働けない」と申告し、生活保護を受給していたが、実際は大阪・キタを中心に活動する占い歴30年の「キタの父」として、テレビや雑誌にも登場。1カ月の祈祷(きとう)代が300万円を超えることもある売れっ子だった。ところが、テレビに出演しているところを偶然、市の担当職員に見つかり、不正受給が発覚した。調べに対し「金がほしかった」と供述した井上被告。捜査員もあきれる人気占い師の“がめつさ”とは…。(山本祐太郎)

 ■テレビ出演で不正ばれる

 「あっ、この人は…」

 昨年6月、民放のバラエティー番組を見ていた大阪市の女性職員は、画面に現れた男の顔に思わず声を上げそうになったという。

 番組は、人気お笑いタレントらが大阪市内の商店街を歩き、面白い店などを紹介するという内容。この中で、よくあたる占い師として登場したのが井上被告だった。

 女性職員は、西成区の生活保護の受給者らに対する家庭訪問や就労活動の支援を担当。井上被告宅を訪れたこともあり、顔を見てすぐに本人と気づいたという。

 井上被告は平成11年11月、大阪市に生活保護を申請し、毎月十数万円を受給。理由は目が不自由で働けず、収入がないというものだった。

 にもかかわらず、テレビで見る井上被告は、堂々と占い師を名乗っている。「無収入というのは本当なのか」。不審に思った女性職員は、金融機関への問い合わせなどの調査を始めた。

 ■占い歴30年

 JR環状線天満駅(大阪市北区)。駅のすぐ目の前にあるビルの2階に、井上被告の占いの店「三光道」はあった。

 井上被告の逮捕後、店は閉められたが、井上被告はここで「井上真教」と名乗り、霊視鑑定や除霊などを行っていたという。

 「高い霊能力で悩みを解決されている実力派」「守護霊の言葉を伝える」「キタの父としても有名。占い歴は30年」

 三光道のホームページには、こんな言葉が並んでいた。同じビルの飲食店員も「かなりお客さんは来ていましたよ」と証言する。

 井上被告の人気はどれほどのものだったのか。起訴内容によると、井上被告は平成20年1月に318万円の収入があったとされる。「家庭内の問題を解決してもらいたい」などといった複数の人からの祈祷代だったという。

 生活保護の受給者は収入があった場合、申告し、収入分を返還するなどの措置を取ることが義務づけられている。しかし、井上被告はこうした収入を隠し続けていた。

 ■市が告訴

 テレビ出演の発覚を機に井上被告の調査を始めた大阪市は、井上被告の口座に金が振り込まれていることを確認。昨年7月、井上被告の聞き取り調査を始めた。

 「口座の金は自分で使ったんじゃない」。市によると、井上被告は当初、なかなか認めようとしなかったが、8月になってようやく収入があることを認めたという。

 調査で明らかになった井上被告の収入は、市が返還請求できる17年5月から昨年7月までの間に約1070万円。同時期に支給された生活保護費計約1390万円の7割以上にも上る。

 市は、約1070万円を返還するよう井上被告に求めるとともに、詐欺罪で井上被告を告訴した。理由は、金額が大きいことに加え「無収入といいながら、堂々とテレビに出演するなど規範意識が乏しく、悪質と判断した」からだという。

 だが、その後の捜査当局の調べで、市の調査を上回る悪質な事実が次々と明らかになっていくことになる。

 ■以前にも不正受給

 「収入を届け出ると、生活保護費がもらえないから言わなかった」

 井上被告は今年2月、詐欺容疑で西成署に逮捕され、調べに対してこう容疑を認めたという。

 西成署などによると、直接の逮捕容疑は平成20年1月の18万円の収入を申告せず、生活保護費約18万円をだまし取ったというものだった。しかし、その後の調べで、1月にはほかに300万円の収入があったことが判明した。

 井上被告は、祈祷代などの収入を家族名義の口座に分けるなどして管理。このため、収入は巧妙に隠蔽された格好となり、全体の収入についても、実際には市の調査で明らかになった計約1070万円を大きく上回る可能性があるという。

 さらに、井上被告が以前にも生活保護費を不正受給していたことが明らかになった。

 西成署や市によると、平成4年、「視力障害で就労困難」として生活保護を申請。しかし、平成7年の調査で約250万円の年収が発覚し、支給は廃止されていた。

 その後、井上被告は11年に改めて申請し直し、今回の不正分を含む支給が再び始まった。

 ■狙われる生活保護

 全国の市町村で最多の約13万人の生活保護受給者を抱える大阪市。今回の事件と同様の不正受給は後を絶たないという。

 今年2月には、約160万円の収入を隠し、18カ月分の生活保護費約100万円をだまし取ったとして、大阪市住吉区の夫婦が大阪府警に逮捕された。夫は調べに対し、「知人から住吉区は生活保護が受けやすいと聞いた」と供述したという。

 同じように生活保護を求めて大阪市に転入するケースは多い。昨年12月の大阪市への生活保護受給申請者約2800人のうち約1割が、半年以内に市外の大阪府や兵庫県、京都府などから転入していた。

 関東や九州からの転入者もおり、直前に住んでいた場所は、31都府県にも上る。市は、平松邦夫市長をトップとするプロジェクトチームを発足し、不正受給の防止に取り組んでいるが、適正化への道のりは険しい。

 井上被告は、西成署の調べにこう供述しているという。「一度、生活保護の廃止を受けたが、もうほとぼりも冷めたから受給できると思った。占いの収入などはあったが金がほしかったから」

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2010年03月27日

ヒゲで評価ダウンは不当 慰謝料支払い命令(産経新聞)

 ヒゲを生やしていることを理由に人事評価を低くされたのは人権侵害にあたるとして、従業員の男性(58)が郵便事業株式会社(日本郵便)に慰謝料など計約160万円を求めていた訴訟の判決が26日、神戸地裁であり、矢尾和子裁判長は「ヒゲは身だしなみ基準に違反しない」として、日本郵便に約38万円の支払いを命じた。原告の男性は「長年手入れをしてくるなど愛着のあるヒゲ。人事評価の違法性が認められうれしい」としている。

 訴状などによると、男性は昭和45年から郵政事務官として神戸地方貯金局(現・神戸貯金事務センター)に勤務。平成17年、神戸市内の郵便局に配置換えとなった際、上司から昭和60年ごろから生やしていたヒゲをそるように指示されたが、従わなかった。

 これにより、男性は「従来の業務である窓口業務から外され、さらに身だしなみ基準に違反しているとして人事評価の点数を減らされるなど、不当な扱いを受けた」と主張し、人事評価により減らされた手当や慰謝料などを求めていた。

 郵便事業株式会社近畿支社は「判決理由などを検討し適切に対処したい」としている。

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2010年03月26日

<サケ>石狩川支流で50万尾の稚魚放流(毎日新聞)

 水産総合研究センターさけますセンターは24日、北海道の石狩川支流の愛別川(上川管内愛別町)と忠別川(旭川市)の2カ所で計50万尾のサケの稚魚を放流した。

 09年から3年間、毎年50万尾の稚魚を放流し、成長後に回帰して産卵する状況を継続的に調査する計画で今年で2年目。4年目以降も調査結果を踏まえて放流を続けて資源回復を目指す。天然産卵を目的にした大量放流試験は全国でも極めて珍しい。

 忠別川では、市民約100人も参加。近くの幼稚園の園児らがバケツで、標識が付けられた稚魚を一気に放流すると、大量の銀色の魚影に歓声が上がっていた。【横田信行】

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